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「1000万円ならお買い得!」ヴィンテージ「エアストリーム」の魅力

更新日 : 2021.11.07

キャンプサイトでちょっと優越感に浸れる「エアストリーム」

キャンプサイトでちょっと優越感に浸れる「エアストリーム」

キャンピングカーには、軽自動車をベースにしたものから、ワンボックスカーをベースとしたバンコンバージョン、トラックをベースとしたキャブコンバージョン、マイクロバスなどをベースとしたバスコンバージョンなど、さまざまなタイプが存在している。そのなかでももっとも魅力的であり、ハードルが高いのが、キャンピングトレーラーということになるだろう。

 移動するには牽引免許が必要となるので、まずそこに大きな壁があり、移動中は小回りが利かないため、いろいろと気を遣う。

 さらに、使用しない際は、トレーラーの保管場所も必要となるなど、トレーラーならではの難点もある。

 しかし、バンコンなどのキャンピングカーとは違い、牽引するクルマは普段遣いができるということ、そしてトレーラーは居住専用車となるため、インテリアデザインの自由度が高いことを考えれば、維持する余裕さえあれキャンピングトレーラーを持つというのも、選択肢のひとつとしてあっていいはずだ。

 キャンピングトレーラーの老舗といえるのが、アメリカのエアストリーム社だ。エアストリーム社がハンドメイドでつくるトレーラーは、丸いデザインを採用したアルミ製ボディが特徴となっている。

 エアストリームのトレーラーは、外観だけでなく、機能的なインテリアも含めてまさに旧き良きアメリカのキャンピングトレーラーといった雰囲気を醸し出しており、いまなお高い人気を誇る。

 もちろん、新しいトレーラーをエアストリームにオーダーすることも可能だが、いま注目を集めているのはヴィンテージ・エアストリームだ。

新車より魅力的! ヴィンテージもののエアストリーム

●1964年製のヴィンテージエアストリームとは

 このサファリ・ツインは、全長22フィート(約6.6m)というボディサイズ。エアストリーム社には17フィート(約5.1m)から30フィート(約9.0m)まで、さまざまなサイズのトレーラーがあるが、これはそのなかでのミドルサイズということになる。

 居住空間は、フロント部分にツインベッドを装備し、出入口脇にキッチン、トレーラー後部にはバスルームを配している。ツインベッドは普段はソファとして使うことができ、またキッチン対面にあるガウチョベッドも、普段はソファとして使えるようになっている。

 ソファの下は収納スペースとなっているほか、ヘッドスペースにも収納があり、キッチンにある4口のコンロは、プロパンガス仕様である。またここには、冷蔵庫やレンジ/オーブンも備え付けられている。

 このサファリ・ツインの出品者は、それまでのオーナーからこのトレーラーを譲り受けるとすぐに、オーバーホールをおこなっている。いったんボディをフレームから降ろし、スチール製フレームに防錆塗装を施したほか、アルミ製ボディはあらためて磨き直された。

 トーションアクスルやブレーキ、ショックアブソーバーも新品に交換されているので、走行面の不安はない。また電気の配線やガスの配管などは新規で引き直しているほか、エアコンとヒーターユニットも最新のものに交換されている。

 水まわりには12ボルトのポンプを設置し、給湯器も新規でビルトイン。さらに内装は、オリジナルのキャビネットやカウンタートップなどを、当時の雰囲気を残したままリフィニッシュしている。つまりこのサファリ・ツインは、ベースこそ1964年式だが、中身は最新のキャンピングトレーラーと同等のレベルとなっているわけだ。

 そんなレストモッドされたサファリ・ツインのハンマープライスは、8万9125ドル(邦貨換算約1012万円)だった。エスティメートは9万ドル(同約1020万円)から11万ドル(約1248万円)だったので、予想よりは安かったということになる。

 仮に少し豪華なバンコンを新車で買う場合の予算が600万円程度、キャブコンの新車なら1000万円というのも珍しくないこの世界で、オリジナルのエアストリーム社製トレーラーの魅力はそのままに、現代風に生まれ変わったサファリ・ツインが1000万円程度というのは、実はお買い得なのではないだろうか。

 保管場所の問題やエアストリームでよく聞く夏場の暑さ対策など、所有してみて分かるデメリットもあるだろうが、キャンプサイトで優雅に過ごすトレーラーハウスとしては、最高の1台といって間違いない。

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